ポルトガル料理と言えばカタプラーナ!魚介鍋はワインを片手に!

グルメ

カタプラーナ鍋という調理器具をご存じでしょうか。この鍋はポルトガルではポピュラーな鍋で、主にポルトガル最南端の地方アルガルヴェの料理によく使われます。

他の国ではあまり目にしない形をしていてるこの鍋で調理された料理にはファンが多く、歴史と伝統を感じさせ、ポルトガル料理を代表する鍋料理となっています。

今回はそのカタプラーナ鍋について見ていきましょう。

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ポルトガル伝統のカタプラーナ鍋とは?

カタプラーナ鍋は、蝶つがいで固定された2枚貝のような金属製の鍋が、サイドロックによって固定できるようになっている鍋のことで、閉じている鍋を横から見ると、まるでUFOのような形状をしています

カタプラーナ鍋は元々亜鉛で作られていましたが、本国では現在では銅、アルミニウム、ステンレス製のものも販売されています。

鍋に入れたい具材の量に応じて、さまざまな寸法のカタプラーナ鍋があり、通常はシーフードですが、豚肉、玉ねぎ、さまざまなスパイス、ジャガイモや他の野菜などが生で入れられ、鍋を閉じて、それらを弱火で調理するのがこの鍋の一般的な使い方です。

カタプラーナ鍋と言えばアルガルヴェ地方

ポルトガル人が思い描く、夏季休暇を過ごすための最高の目的地は、ポルトガルのアルガルヴェ地方だと言われています。白い砂浜とサファイアブルーの海、そして新鮮な食材を使ったおいしい料理が食べられるからです。

アルガルヴェには海岸線が約200kmほどあるため、カタプラーナがこの地方で最も有名な料理であることや、新鮮な魚介類がアルガルヴェ料理の主な食材であることは不思議ではありません。

この地方特有のカタプラーナ鍋は、伝統的に金槌で打たれた亜鉛で作られていました、亜鉛はカタプラーナ鍋全体の優れた熱伝導を実現することで、料理に繊細と独特で比類のない風味をもたらすことに成功しました。

その後、現在と同じように銅で作られるようになりました。カタプラーナ全体に熱が加わるこのユニークな鍋の中では、他の鍋にはない特別な味わいが生み出されます

二枚貝のような形をしたドーム型の鍋には、ダッチオーブンのように鍋を密閉し、香りを充満させることで、風味が増す効果があります。食材の出汁から出た蒸気は、空気中に放出されずに、絶えず鍋の中を循環することで、鍋底に濃厚なスープが生み出されるのです

カタプラーナ鍋はポルトガルのお弁当箱?

アルガルヴェのカタプラーナの起源についてはほとんど知られていませんが、この地方がアラブ世界の支配下にあった時代に出現したとされています。18世紀にアレンテージョの街モウラが北アフリカのムーア人によって占領されたことで伝来したとされています。

北アフリカには、非常に古い調理器具が多くあります。その中にモロッコの“タジン”も伝わっていて、調理方法は、カタプラーナと非常によく似ています。

タジン鍋は伝統的に粘土で作られています。タジン鍋には、後世にカタプラーナにも導入された、密閉蒸気調理法が使用されていて、これによりゆっくりと低温で調理することが可能となります。

これと同様の鍋は古代文明より受け継がれていて、何千年もの間、シュメール人、エジプト人、バビロニア人、フェニキア人、ローマ人、アラブ人などの食文化を豊かにしてきました

ポルトガルに伝わったカタプラーナ鍋の昔の使用法といえば、砂地の地面に穴が開けられ、火の消えた炭をカタプラーナ鍋の上に置かれて調理されているというイメージが強いようです。

このタイプのアウトドアでの調理法は歴史的な記録にも残されていて、カタプラーナの形状を見ても、このような使用方法は不自然ではありません。

古くは、アルガルヴェの漁師がカタプラーナをお弁当箱として使用していたとも言われています。自宅でニンニク、タマネギ、オリーブオイル、野菜などの具材を鍋に詰め、食べる時に、海で獲れた魚介を加え、鍋の上に炭を乗せ調理するのです。

この際、地面に穴が開けられ、カタプラーナを熱い石炭の下に置き、砂で覆って調理したと伝えられているのです。

カタプラーナ鍋はヘルシーで合理的

カタプラーナ鍋による調理は、食材の香りを損なうことを防ぎ、食材の持つ豊かな風味を楽しむことができます。さらに、カタプラーナで調理すると、調理している間に余分なカロリーと脂肪が落ちるため、健康的な食事となります

そして、伝統的な銅のカタプラーナは、熱が均一かつ効率的に伝わるため、調理にかかかる余計な時間が短縮され、その結果、調理のための熱エネルギーを節約することができます。

カタプラーナ料理は通常、エビやアサリやムール貝、魚、イカ、タコなどのシーフードを組み合わせて作られます。典型的な地中海のレシピともいえる、アサリやシーフードを調理するために使用され、中でも最も有名なレシピといえば「アサリのカタプラーナ鍋」でしょう。

これらの料理は、アルバリーニョの白ワインのボトルをテーブルに置き、たくさんのトーストしたパンをソースに浸して食べるのが、ポルトガル風の食べ方です。

具材を入れて火にかけるだけで誰でも手軽に美味しくできるこの料理ですが、家で試したくても、どこで手に入るのかわからない方も多いと思います。

カタプラーナ鍋がない場合は、ダッチオーブン、またはその他の蓋のある厚底鍋で作ることもできますが、現在ではネット通販でカタプラーナ鍋を購入できますので、ご興味のある方は是非探してみてください。ご自宅のキッチンでアルガルヴェの味が味わえるはずです。

ポルトガルと言えばワイン!カタプラーナと併せてこちらの記事もご参照下さい。

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