ポルトガルは1143年にD.アフォンソエンリケスによって建国され、13世紀には隣接する国との間に国境を明確に定めその存在感を世界に示しました。世界の中でも古い国家として知られるポルトガルは、脈々と受け継がれる歴史の中で、強い文化的アイデンティティを醸成し続けています。
大西洋に隣接するイベリア半島。多くの面積が海に面しているというポルトガルの地理的な優位性は、大航海時代にポルトガル人を海へと向かわせました。
ポルトガルは、西アフリカと東アフリカの海岸にいかりを下ろしながら、ブラジルやインド、中国へと繋がるの大西洋ルートを発見した最初の国で、ポルトガル語やポルトガル文化の痕跡をそれらの国々に残しています。
ポルトガル人が到着した国々はヨーロッパから来た新しい文化に寛大に門戸を開き、それまで交流のなかった“新しいヨーロッパ”の出現を歓迎しました。
エンリケ航海王子や、ドン・ジョアン2世、ヴァスコ・ダ・ガマなどの名前は、その当時のポルトガルの功績を示すアイコンとなって世界に知られています。
世界史にその名を残す、偉大な小国ポルトガル。その歴史が作り出された陰には、ポルトガルワインの存在がありました。ポルトガルの歴史と共に歩み続け、そして、現在も進化を続けるポルトガルのワインの歴史について見ていきましょう。
ワイン王国ポルトガルの主な特徴
ポルトガルは小さな国でありながら、景観の多様性に富み、歴史的および文化的遺産が多く、おいしいグルメ、美しいビーチやゴルフコースが数多くあることは、広く世界に知られています。
内陸に行くと整備された山々が広がり悠久の時間を過ごすことができます。さらに、その風景に溶け込むように、長い歴史をもつ国ならではの、中世の城や教会、大聖堂、宮殿、邸宅、そして封建時代を匂わす荘厳な家々がたくさんあります。
そして、そこに住む人々は、過去の栄光におごり高ぶらず、素朴で、伝統的に受け継がれてきた客をもてなす作法によって外からの人を歓迎するのです。
また、ポルトガルの気候に目を向けると、沿岸部は海からの影響を受けるため、地域によってその表情は大きく異なりますが、その他の地域は一般的には穏やかで、晴れている日が多く、心地良く過ごせます。
ポルトガル沖の大西洋上に浮かぶアゾレス諸島は降水量が多いものの、過ごしやすく、また、もう一つ主要なポルトガルの島であるマデイラ島は、首都リスボンから見て南西に約1000 kmほどのに位置し、気候は亜熱帯気候に属します。
ポルトガルを語る上で、これらの恵まれた自然や歴史に加えて、観光業、中でもワインツーリズムに力を入れています。
ポルトガルではワイナリーやワイン農園を巡るワインツーリズムが人気で、多くの観光客がポルトガルの様々な地方を訪れています。そして、その取り組みが評価され、ワインツーリズムに関連する賞を受賞しているのもポルトガルの特徴といえます。
2013年にはポルトガルは観光業界の「オスカー」と呼ばれる“ワールドトラベルアワード”を9の部門で受賞しています。このように自然と歴史が調和された国であるポルトガルがいま世界でワインを中心に話題となっているのです。
ローマ帝国によって飛躍を遂げたポルトガルのワイン
神話と共に伝承された話や、文献が不正確だったりすることもありますが、ポルトガルにあるブドウの木は、紀元前2000年頃、テージョ川の渓谷とサドという地域において、タルテッソス(イベリア半島南部にあった古代王国)の人々によって栽培が始められたとされています。
紀元前10世紀頃にはいると、フェニキア人がタルテッソス王国のワインの管理を含む貿易の一切を引き継ぐことになりました。その流れから、フェニキア人がルシタニア(ポルトガルの古称)に当時存在しなかったブドウ品種を持ち込んだのではないかと言われています。
紀元前7世紀、ギリシャ人がイベリア半島に移り住み、ワイン造りの技術を伝え、品質へのこだわりや、ブドウ栽培を進化させました。
翌紀元前6世紀には、ブドウの木の知識が豊富だったケルト人が、彼らの栽培したブドウ品種をポルトガルにもたらした、といわれています。彼らが現在の栽培技術の基礎を築いたという痕跡も残っています。
紀元前194年頃、ローマ帝国のイベリア半島侵攻によって、ルシタニア人とローマ人は初めて接触することになりました。ローマ人は紀元前15年には半島全体をほぼ制圧し、2世紀後には長期に及ぶゲリラ戦の末、ローマ人が勝利しルシタニアを征服しました。
イベリア半島のローマ化によって、新しいブドウ品種が持ち込まれました。また剪定技術の改善による栽培技術向上など、半島におけるローマ人の存在はブドウの文化の近代化に大きく貢献しました。
それによりブドウ文化はかなりの発展を遂げ、取引量も大きく拡大。国内生産が消費量に追い付いていなかったローマに対して頻繁にワインの輸送を行う程になっていました。
キリスト教によるワイン文化の拡大とイスラムの侵攻
2世紀からすでにイベリア半島においてキリスト教は信仰の対象となっていましたが、本格的な布教活動が行われたのは西暦6世紀から7世紀にかけてでした。
キリスト教ではミサを行う際に、ブドウの木からできる本物のワインの使用を義務付けていました。そのため、キリスト教を信仰する国々においてその価値が広く認められました。これによりキリスト教徒の間で、ワインへの関心が大きく広まり、ワインが広く一般的なものになっていったのです。
8世紀初頭には、海峡を挟んだ南からの侵略の波が続きました。北へ北へと侵攻されていく中で、アラブ文化の影響を受け、イベリア半島におけるブドウ生産カルチャーの新しい時代が始まりました。
イスラム教のコーランでは、ワインを含む発酵飲料の消費を禁止しています。しかし、その一方でクリスチャンに対しては寛容な立場をとっていました。
ポルトガル人との争いを避け、人材として最大限に活用するために、地方の仕事に従事している農民に対して彼らの活動を保護する政策をとっていました。
12世紀から13世紀の間は、ポルトガルにとってワインが主な輸出用製品でした。その頃にはイスラムに占領された地域を回復する、クリスチャンによる国土回復運動(レコンキスタ)がすでに始まっていて、激しい戦争が北から南まで領土全体で行われ、各地での争いがブドウ園を含む文化を破壊してしまいました。
大航海時代の幕開けに伴うポルトガルワインの輸出拡大
1143年にはD.アフォンソエンリケスによってポルトガルが設立されましたが、1249年にムーア人によってポルトガル領土全体が征服され、国外から農業地への入植が活発になり、それに伴いブドウ園の耕作地も拡大しました。
ワインの普及がヨーロッパ全土に広がると、中世ヨーロッパにおいてはワインが人々の食生活の一部となり、封建社会においてワインは、領主の収入源として重要な製品とみなされ始めました。
ポルトガルのワインの生産が大きく拡大し、軌道に乗り始め、その輸出量を大きく増加させたのは14世紀の後半のことでした。
そして15世紀から16世紀にかけては、小国だったポルトガルの拡大の時期がやってきます。大航海時代です。
インドに向けて出発したガレオン船で、彼らが運んでいた製品の1つにワインがありました。新航路や新大陸発見に沸く黄金期には、キャラベル船を安定させるために、ポルトガルワインが船底に敷き詰められ航海に出た船は、新大陸ブラジルやインドをはじめとするアジアの各地から持ち帰った製品を商品化し、国外に販売しました。
これらの航海によってポルトガル人と共に旅に出たワインは、長時間樽に入れられ、波に揺られ、太陽にさらされ、時には船底の水に沈められたりして、約6か月もの間輸送されました。ワインの常識から考えると、ワインの劣化や質の低下が想像されますが、驚くことにこれらのワインは熟成されて味が良くなったのです。
この特殊な熟成は、灼熱の赤道を2回通過し、船内のセラーが暖められることによってもたらされることがわかりました。この大航海ならではのプロセスを経たポルトガルのワインは、他の国には真似できない、オリジナルで貴重なワインとなり、高価格で取引されました。この独自の熟成技術は、後になって研究され、人工的に開発されることになりました。
16世紀半ばには、リスボンは当時のポルトガル領地内でワインの消費と流通の最大の拠点となりました。そして、大航海時代のポルトガルの領地拡大に伴い、ポルトガルのワインは世界の隅々まで運ばれたのです。
イギリスと条約締結と、ポートワインの隆盛
1703年、ポルトガルとイギリスは、両国の特産品であるワインと毛織物を優先的に取引するというメシュエン条約に署名しました。これによりポルトガルワインはイギリスの市場に参入する体制が整い、その後、ポルトガルのワインの輸出量は大幅に増加しました。
18世紀、ポルトガルのブドウ栽培は、時の政治家、ポンバル侯爵の強い影響を受けました。自国のワインを守ることに重きを置いた保護貿易主義的な政策によって、ポルトガルワインはさらにアイデンティティを確立していくことになります。
アルト・ドウロ地域特産だったポートワインは、彼の政策によってその評価を確固たるものになり、伝統的な輸出先であるイギリスに加えて、ヨーロッパ諸国からの需要も増加しました。ポートワインは一般的なワインに比べ高価格だったため、次第にワイン生産者たちはその品質よりも、生産量を重要視するようになり、質の低下が顕著になっていきました。その結果ポルトガルワインの取引に深刻な影響を与えたのでした。
ポンバル侯爵はこの危機的状況を終息させるために、1756年9月10日にアルト・ドウロ地域のワインの総合農業会社を設立し、この地域のワインの生産と貿易に規制を設け、ブドウ栽培地域の境界線を定めました。ポンバル侯爵のこの先見性のある政策が、世界最古とされる原産地呼称制度として今なお残っています。そしてこの地域の境界線は世界で最も古くに引かれたとされています。
19世紀はブドウ栽培それまでの栄光の歴史と比べると、とても苦しい時期となりました。 1865年にドウロ地域で発生したブドウの害虫であるフィロキセラが、瞬く間に全国に広がり、国内のほとんどのワイン地域が壊滅状態になってしまったのです。
同時期にヨーロッパ各地も同じような被害に遭いました。ポルトガルの多くの地域ではワイン生産は実質行えなくなり、ブドウ畑の修復に多くの時間を費やすことになります。
20世紀に入りブドウやワイン保護のため大きく舵を切るポルトガル
1907年になると、ポルトガルのいくつかの地域で原産地呼称の制度を導入する動きが高まりました。ポートワインの産地であるドウロに加えて、マデイラ、セトゥバル、カルカベロス、ダン、コラレス、ヴィーニョ・ヴェルデなど、当時すでに有名だったいくつかのワインの産地に境界線をが定められました。
1933年にはポルトガルの中部及び南部ワインメーカー連盟(Federação dos Vinicultores do Centro e Sul de Portugal)が設立され、ポルトガルのワイン市場が正常化されるきっかけとなりました。
1937年に全国ワイン委員会(Junta Nacional do Vinho)が設立され、1986年にはポルトガルの新しいマーケットを創造することをを目的として、ブドウとワイン研究所( Instituto da Vinha e do Vinho)が設立されました。
同年ポルトガルはEC欧州共同体へ加盟し、ポルトガルが国を挙げて設立したワインに関する機関が機能的にその役割を果たすことになります。
その後、ブドウ栽培において新たな考え方が主流となります。それまでの原産地呼称の概念が、地域の法律との整合性が求められるようになり、原産地の表示のあるテーブルワインに対しては「地理的表示保護ワイン」という新しい管理基準が設けられ、ポルトガルワインの品質管理の方針が強化されました。
そして現在、ワインの原産地と地域を明確な方法で管理し、規制を設け、監視、遵守させることを目的として、ポルトガルの各地方には地域ワイン委員会(Comissões Vitivinícolas Regionais)が設けられ、ポルトガルワインの品質と地位を維持を図っています。その制度の下、ポルトガル国内には33の原産地呼称と8つの地理的表示保護ワインが存在し、保護されているのです。
ポルトガルワインの有名産地
イベリア半島の先端に位置するポルトガルの気候は、優れたブドウの木が成長するのに理想的な環境で、歴史的に作られてきた多様な固有種のブドウに加え、近年の技術的な進化によって、その味やクオリティは他の国のワインとは差別化され、高く評価されています。
ここからは、ポルトガルを代表する5大ブドウ産地を見ていきましょう。ポルトガルワインの歴史が凝縮されたこれらの地域では、美味しいワインがたくさん作られています。
アレンテージョ(Alentejo)
ポルトガル南部に位置し、ポルトガルのワイン生産地のほぼ3分の1の広さを占めるアレンテージョは、広大で起伏のある平原が特徴で、8つのサブリージョンに分かれています。現在、この地域で生産されるワインは年間で8000万リットルを超えています。
さらに、この地域は国内でも食文化が豊かで、オリーブオイルや、コルクの生産地としても世界的に知られています。ワインに関しては、フルーティーさが際立ち、柔らかいアロマが特徴的な味わいを生み出しています。
アレンテージョの土壌は基本的に頁岩と砂で構成され、植物の根が育ちやすく、水はけがよく、果実の自然な酸味が生み出されます。そして何よりこの地域は日照時間が長いことが特徴です。
近年導入された技術により、濃厚な赤から繊細な白まで、「アレンテージョ地方のワイン」という代名詞が作られるほど、優れたワインを生産することが可能になりました。
アレンテージョで生産されたワインは何世紀も前から受け継がれてきたブドウ園で作らています。この地には、フェルナンピレス、アンタンヴァス、アリント、ルーペイロなど、白ブドウの品種がとても豊富にあります。
そして主な赤ブドウは、アルフロシェイロ、アリカントブーシェ、カステラン、アラゴネス、トリンカデイラ、トウリガ・ナショナルでなどが作られてています。
アルガルヴェ(Algarve)
ポルトガルで景観が最も美しい地域の1つで、観光の要所となるアルガルヴェには、はっきりとした季節があり、ワイン造りにとって最大の恩恵は長い夏にあります。
ブドウの完全な成熟がなされ、農薬の使用を最小限に抑えることができるのは、年間3000時間以上の日照時間にその秘密があります。
アルガルヴェは国内で最も暖かい地域の1つで、特に北部に位置するブドウ園はその環境によって良質なワインを作り出しています。
そのため、白ワインとロゼのワインは非常にフレッシュで爽快なワインとなり、赤はアロマが立ち芳醇でエレガントな味わいとなります。
ポルトガルでも“最高”と称されるワインは、アルガルヴェ地方のサブリージョンの生産者が造るものが多く、ワイン造りにも柔軟性があり、認可されたブドウ品種のバリエーションもより広範で、興味深い味わいのものが多く造られています。
この地域で一般的な白ブドウは、マルヴァジア・フィナ、シリア、アリントで、赤の品種はカステラン、ネグラモール、トリンカデイラです。
カベルネ・ソーヴィニヨンとシラーのように素晴らしいブレンドは、これらの典型的なブドウでも織りなされることが多く、その質の高いワインはファンを増やしています。
ダン(Dão)
ダン地域のブドウ園は多種多様で、小規模生産者単位によって、いくつかの区画に分割されています。 エストレーラ山脈が代表的ですが、海抜200メートルから1000メートルの範囲まで、幅広い高低差の中でブドウが造られています。
ダン地方は四方八方に広がる山々に囲まれた、肥沃度の低い花崗岩の土地を流れるダン川にその名が由来しています。 山脈が連なるため、潮風による影響や、大陸性気候による直接的な影響からブドウの木が守られているのです。
気候は冬は寒く多湿、夏は晴れて暑く乾燥しているため、この地域のブドウはじっくりと凝縮し、アロマを蓄えます。このダン地方はポルトガルで最も重要とされるブドウ品種のトゥーリガ・ナショナルの原産地としてもよく知られています。
大正から昭和を生きた檀一雄という小説家が世界中を放浪し、世界の料理を紹介した本『美味放浪記』ポルトガル編に、“初鰹をサカナに飲む銘酒・Dao ダン”という章を書き残しました。
”ダンのワインが自分の名前と同じ読み方だから気に入っていた”というエピソードが話題になり、そこから、ダンのワインが日本でも知られるようになったというエピソードもあります。
この地方で作られる白ブドウの品種には、セルシアル、アリント、エンクルザード、エスガナカン、ビカル、ドナ・ブランカ、マルヴァジア・フィナ、ヴェルデーリョ、ラボデオヴェリャがあります。
赤ブドウは、トウリガナショナル、イェン、アルフロシェイロ、ティンタロリス、アマラル、ルフェテ、アラゴネス等が、最も多く作られています。
ドウロ(Douro)
ポルトガルの北部に位置するこの美しい地域は、ドウロ川に向かって下っていく急な斜面が特徴的です。
この丘陵地帯は頁岩と花崗岩の土壌で、冬の寒さは厳しく、夏は非常に暑く乾燥します。これらの地理的、気候的条件が、おいしいワインの熟成と生産によく適しているのです。
この地方のワイナリーは何世紀にもわたって世界的に有名な“ポートワイン”を造っています。
ワインの名前自体は別のワインリージョンの“ポルト”(Porto)となっていますが、ワイン自体はドウロが原産で、ここでブドウが栽培され、この地方で醸造されているのです。
この地域は、世界で最も重要なワイン産地の1つであることに加えて、ブドウから果汁を足で抽出する伝統的な製法を今でも踏襲しているワイナリーもあります。
この地方の主な白ブドウは、マルヴァジア・フィナ、コデガ、ドンゼリーニョ・ブランコ、グヴェイオ、ラビガート、エスガナカン、ヴィオジーニョ、フォルガザンです。
また、この地方の主な赤ブドウ品種はトウリガ・ナショナル、トウリガ・フランカ、ティンタ・バロッカ、ティンタ・ロリス、ティンタ・フランシスカ、ティント・カン、トリンカデイラ、モーリスコ・ティント、バスタルド、ルフェッテ、カステランなど、この地方のブドウ品種の豊かさがうかがえます。
ヴィーニョ・ヴェルデ(Vinho Verde)
ヴィーニョヴェルデ地方は国の北西部で、最大のワイン生産地域であり、寒くて雨の多い気候が特徴です。
この地域の景観は、山から流れる川の流れによって形作られていて、驚くべきことに、花崗岩の肥沃なその土地によって、何世紀も前のブドウの木が現在でも枯らさずにブドウを実らせています。
人口も多く、土壌が豊富なこの地域で、微発泡で有名なヴィーニョ・ヴェルデが誕生しました。地場のブドウ品種が数多く育つこの地方は、白ワインを、爽快、フレッシュで芳香豊かなものに仕立て上げることに成功しました。
そんなヴィーニョ・ヴェルデはさまざまな食べ物とのマリアージュが楽しめます。サラダ、魚、白身の肉、柑橘類のソース、野菜、シーフード、寿司など、まだまだ他にもペアリングが楽しめる食べ物が世界中に無数にあります。
世界のワイン市場では白ワインのヴィーニョ・ヴェルデが一般的となっていますが、ポルトガル国内では赤とロゼのヴィーニョ・ヴェルデもよく食卓に登場します。
ポルトガルの典型的な食べ物、イワシの炭焼きとのマリアージュが格別と知られていて、レストランやこの地域の人々の間ではロゼが人気です。
この地方の特徴的な白ブドウは、アルバリーニョ、アザル、アリント、アヴェッソ、トラジャドゥーラ、ローレイロです。赤ブドウはアマラル、アルヴァレリャン、エスパデイロ、ボラッサル、ヴィニャオ、ペドラルです。
ポルトガルのワイン造りの歴史は長く、その伝統に則り、ワインの多様性と確かな品質に値する地位を確立しています。
そして生産者や愛好家の素晴らしい感性によって、これらの産地のワインは世界中で有名になったといえるでしょう。
もっと詳しくポルトガルワインについて知りたい方は、こちらもご覧になってください。
そんなポルトガルワインをお飲みになりたい方へ
ポルトガルワインの魅力はなんといっても、その土地ならではのブドウを使った、オリジナリティ溢れる味わいです。
1ヘクタールあたりのブドウの固有品種が世界最多といわれるポルトガル。多品種をブレンドした味わい深いワインが数多く生産されています。
そんな特徴を持つポルトガルワイン。以下ではAraiBrandオススメのワインをご紹介します。
ポルトガルワイン【赤】のおすすめ商品
口の中に広がるブドウ本来の果実味に、どこか懐かしさや温かみを感じられるのがポルトガルの赤ワインの特徴です。ここではおすすめのポルトガルの赤ワインを紹介していきます。
ドナ・エルメリンダ
ジャパンワインチャレンジ2019銀賞を受賞したワインです。色調は濃く深い赤色で、マデイラの香りや高級な完熟した赤肉系果実の香りが漂う質のまろやかなタンニンが感じられます。心地よい味のハーモニーが長く口に残る赤ワインです。
原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方
品種:カステラォン、カベルネ・ソーヴィニョン、トウリガ・ナショナル
味わい:ミディアムボディ
ポルトガルワイン【白】のおすすめ商品
ポルトガルの白ワイン用ブドウ品種はほぼ土着品種で、その種類も多岐にわたります。ポルトガルにはイワシなどの魚を塩焼きで食べたり、フリットにして食べる文化があります。日本と共通した食文化があるという点でも、ポルトガルの白ワインは、日本の食にも合わせやすいワインです。その中でも白ワインのオススメをご紹介します。
ドナ・エルメリンダ【白】
アジア最大規模のワインコンテスト「ジャパンワインチャレンジ」にて、2019年金賞を受賞した白ワインです。
色調は緑がかった麦の穂色。濃厚なトロピカルフルーツとはちみつの香りが漂います。酸味と甘み、アルコールと果実感の複雑な味わいで、余韻は長く口の中に残ります。
原産地:ポルトガル/セトゥーバル地方
品種:シャルドネ、アリント、アンタオン・ヴァス、フェルナオン・ピレス
味わい:辛口
ヴィーニョヴェルデのおすすめ商品
爽やかでキレのある酸とフルーティな果実味に溢れ、軽やかな辛口のヴィーニョヴェルデ。アルコール度数が低めで飲みやすく、ワイン初心者でも親しみやすい味わいも魅力です。飲み疲れることなくカジュアルに楽しめるグリーンワインは、国内でも人気がでてきています。そんなヴィーニョヴェルデのおすすめをご紹介します。
フガス
フルーティで軽快、滑らかな口当たり。柑橘系の色調を持ち、モダンで爽やかなワインです。8~10℃にキリッと冷やしたヴィーニョ・ヴェルデ「フガス」は、白身魚の料理、鶏肉のような淡白な肉料理と相性が抜群です。
原産地:ポルトガル/ヴィーニョヴェルデ地方
品種:ロウレイロ、トラジャドゥラ
味わい:辛口
ポルトガルワインを通販で1本からご購入頂けます
ワインは専門店でお買いになっている方も多いかと思います。しかし、現在ではお好きなお店のネット通販でワインを購入できるようになってきています。国内でも、ワインを楽しむ人が増えてきて、そのニーズの高まりとともに、気軽にネット通販で購入するできるように環境が整ってきています。
しかし、ワインなどの飲料をネットで購入する際の問題は、インポーターがレストランなどに直接販売するために、個人で買う際もケースで買わなければならないということが起こりうるということです。
AraiMartでは、20種を超えるポルトガルワインを1本からご注文いただけます。ポルトガルにグループ会社があるため、 日本でなかなか出会えないポルトガルワインを、お求めやすい価格でご提供しています。国内でも人気が高まってきているヴィーニョヴェルデももちろんごお取り扱いしております。ご自宅のセラーに、ポルトガルの彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。
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